扇風機の寿命は何年？｜サーキュレーターは？30年前のものは使える？

扇風機やサーキュレーターを何年も使っていると、「そろそろ寿命かな」と感じる場面はありませんか。「消費電力が低い」「電気代が安い」など優れた性能を持つDCモーター式の扇風機は値段が高いです。そのため、機械の寿命が尽きるまで使い続けたい方は多いです。

しかし、長期間使用すると壊れやすい状態となり、故障で事故が発生するリスクがあります。扇風機における事故件数は多く、最悪の場合発火し火災にもつながります。被害を防ぐ為にも、扇風機の寿命に関する知識の把握は必須です。

本記事では、扇風機の使用期限や耐用年数・設計上の標準使用期間を過ぎたときの危険性・扇風機だからこその注意点・寿命のサイン・買い替え時期・長持ちさせるポイント・処分方法について詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

扇風機の寿命は種類・メーカーによって異なります。しかし目安を知っておけば、扇風機はどのくらいまで使っていいのか検討しやすいです。こちらでは、基本的な耐用年数や寿命を過ぎて使うとどうなるのかについて説明します。

山善や東芝などの有名メーカーの扇風機の耐用年数は5～10年である場合が多く、平均すると約8年です。ただし、モーターの種類によって寿命に違いがあります。扇風機に使われているモーターは、交流式のACモーターか直流式のDCモーターです。

DCモーターは新しい扇風機に使用されており、消費電力が小さく作動音が静かです。その反面、DCモーターの扇風機は価格が高い、ACモーターの扇風機よりも寿命が短いなどのデメリットがあります。

扇風機には設計上の標準使用期間が記載されています。ただし、あくまでも目安の期間なので、必ずしも設計上の使用期間が経過したからといって買い替える必要はありません。10年と記載されていても、それより長く使えるケースもあります。

しかし、各部品の経年劣化は確実に進みます。同じ扇風機を20年以上使っている方もいますが、長期間の使用は非常に危険です。古くなったモーターを回し続けると、火災などの重大な事故につながる恐れがあります。

どの種類の扇風機にも必ず耐用年数が表示されています。一般的には、機械の後ろ側に表示されており、扇風機の寿命を確認できます。3年・5年・10年など具体的に記載されているものが耐用年数です。

表示されている数字はあくまで目安であり、耐用年数以上に使用し続けるのは可能です。しかし、寿命が残り少ないのは確実であるため、定期的に状態を確認する必要があります。少しでも違和感を抱いたら、買い替えるのがベストです。

扇風機の寿命が近づいてきた際、見受けられる異常は以下の通りです。サーキュレーター・USB扇風機・ハンディ扇風機も同様です。

• 振動する
• 羽の回転が遅いまたは不規則
• モーター部分が熱い
• 焦げくさい
• ブーンと大きな音を立てる
• キュイーンと異音がする

取り返しのつかない事態になる前に、サインがどのように発生するのか確認しましょう。モーター内のコンデンサの劣化が進むと大事故につながる恐れがあります。

その前兆として、本体が熱を持ち異常なにおいが出るケースが見受けられます。また、振動が見られる場合もあるので見逃さないよう気を付けてください。熱い・異臭がする・煙が出たなどの症状が出た場合は即座に使用を中止するべきです。

日本の扇風機は優秀なので壊れにくく、そのため、他の家電と比べて大きな事故は起こりにくいです。しかし、経年劣化による危険性に気づきにくいので、長期間の継続使用は控えるべきです。

目安とされている期間を超えて扇風機を使い続けると、内部のコードが断線する場合があり危険です。扇風機を使いすぎて断線した結果、スパークが発生して扇風機が火を噴く事故が実際に起きています。

また、モーターの劣化で電気回路がショートし、発火する恐れもあります。発火の事故に関しては、家電全体の中で扇風機が最多です。なお、火を噴いた扇風機の大半が設計上の標準使用期間を大きく超えているものでした。

扇風機のモーター部分にほこりが溜まると故障の原因になるうえ、発熱しやすくなります。また、羽根部分のほこりも故障する原因の1つです。ほこりが付いたまま羽根を回すと、部屋中にほこりをまき散らせてしまいます。

そのため、こまめに本体の手入れを行いましょう。シーズン終了時には全体を入念に掃除して、カバーをかけてから収納するのがおすすめです。手入れを怠らなければ、扇風機を長く安全に使い続けられます。

また、日頃から扇風機本体やコードを丁寧に扱いましょう。特に、コードはデリケートなので、重たいもので踏んだり引っ張ったりすると断線しやすくなります。不必要に乱暴に扱っても何も意味はありません。

法定耐用年数とは、機械設備や建物などの固定資産を使用できる期間のことで、国が法的に「この資産はこのくらいの期間でなくなる」と定めたものです。決算書に減価償却費を計上するために必要なものであり、メーカーが独自判断で公表する耐久年数とは異なります。

なお、一般的な家庭用扇風機であれば10万円未満なので資産ではなく消耗品となるため、法定耐用年数はありません。一方、メーカーが「問題なく使える期間」として定める耐久年数は、上述した通り機種によって差がありますが5〜10年程度です。

古くなった扇風機の処分方法を把握すれば、寿命を迎えた扇風機をスムーズに捨てやすくなります。処分方法のポイントは、以下の2つです。

扇風機をリサイクルショップに売ると買取代金をもらえるので、ある程度新しい製品であれば処分方法としておすすめです。ただし、新しい機種以外はほとんど値段がつきません。

10年前の扇風機であれば、状態によっては無料での引き取りが可能なリサイクルショップもあるようですが、15年、30年前のものはゴミとして処分しましょう。

あるいは、販売店に引き取りを依頼する方法もあります。販売店で新しい機種へ買い替える場合、古いものを回収してくれるケースがあるのでスタッフに相談してみましょう。

ゴミを出したい場合、自治体に収集してもらえます。粗大ゴミまたは不燃ゴミとして扱われるケースが多いです。扇風機は不燃ごみとして回収される地域と粗大ゴミとして回収される地域があるので確認が必要となります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

扇風機は壊れにくい家電ですが、経年劣化は確実に進みます。事故が起きる前に、新しい扇風機に買い替えるなどの対策を採りましょう。扇風機の買い替えを検討している方は、以下の記事におすすめの機種を掲載していますので、ぜひご覧ください。